コードレス掃除機の歴史・ダイソン・エレクトロラックスetc

2021年2月19日

高度経済成長期の団地生活で普及した日本の掃除機。

近年ではコードレス掃除機の需要が増加し、有線式掃除機のシェアをどんどんと奪っています。やはりコードが無いというのは取り回しの面で圧倒的に便利ですよね。

そんなコードレス掃除機ですが、歴史は比較的新しく2000年の年末に登場したようです。

そんなわけで今回はちょっとコードレス掃除機の歴史に触れてみたいと思います。

2000年にナショナルの紙パック式コードレスが登場

2000年の年末にパナソニック(当時のナショナル)から登場したのがコードレスキャニスター式掃除機のMC-BX10。

本体重量は3.3kgながら4時間の充電で約40分も使えるなど運転時間はなかなか実用的だったようですね。

参考サイト グッドデザインアワード:https://www.g-mark.org/award/describe/1628

また翌年には日立からXV-XE10、今は亡き三洋電機からSC-JX3Bなど数台のコードレスキャニスター掃除機が発売されています。

また、2003年には日立から「コードレスたつまきサイクロン」と名づけられてCV-XG20が発売されました。

こちらも運転時間は最大40分と実用レベルだと思うのですが、価格が高かったから(おそらく6~7万したと思われる)なのか普及せず、しばらくはコードレス掃除機が登場することはありませんでした。

ちなみに2004年にはシャープからワイパーと掃除機掛けが同時にできるフィットワイパーなる掃除機が登場しています。

2018年にはひさびさの後継機EC-FW18が発売されました。

EC-FW18のレビュー記事はこちら

2004年エルゴラピードからコードレス掃除機が登場

エレクトロラックスという会社からというコードレススティック掃除機が登場しました。

「エルゴラピード 2 in 1」というこの掃除機はハンディクリーナーがスティッククリーナーにセットされていて、必要に応じてハンディとスティックの使い分けもできる画期的モデルでした。

現在ではシリーズ化して続々と後継モデルが登場、当初は自立できなかった掃除機も自立可能になったりヘッドの稼動域が広がったり、そして軽量化も進んだりと年々改良が進んでより使いやすいモデルへと進化しています。

当時のエルゴラピードのスペックは?

ちなみに当時のエルゴラピード2in1の性能ですが、

シンプルサイズというインテリアなどの販売サイトさんに2004年11月に掲載された販売ページをチェックしてみると・・・

出力電圧DC12V
連続使用時間約15~20分
寸法と重量W28xD11.5x高113cm (2.5Kg) ハンディ時1.1kg
充電時間初回 8~10時間 / 完全放電後12~16時間

となっています。

充電時間が12~16時間と幅がある上にめちゃくちゃ長いですね。そのわりに連続使用時間は15~20分と、今のコードレスからすると並の使用時間。

現在は3時間半の充電で40分とか、すごいものになると60分も使えるものがありますから、いかに進化しているかがわかりますね。

ダイソンの登場で歴史が大きく動く

日本のコードレスクリーナー史を語る上でダイソン抜きでは話が進まないでしょう。

ダイソンは圧倒的なブランディング力によって日本のサイクロン掃除機市場を席巻しました。

ハンディタイプのコードレスは2008年に登場

コードレス掃除機は2008年に発売されたハンディクリーナーDC16が第一号機です。 当時の運転時間ですが3時間の充電で6分の稼動と現在のコードレスクリーナーには遠く及びません。この頃はまだまだサブ機の扱いだったようです。

また、外観に関してはサイクロンの円筒が見えたり、スイッチがトリガー式だったりと現在のダイソンの原型とも言える形をしています。

2011年スティック型コードレス登場!

ダイソンのスティック型クリーナーが登場したのは2011年2月14日のこと。

充電時間は3.5時間、運転時間は通常モードで15分と現在のコードレス掃除機に近づいてきました。

吸引力は現在のものよりも劣りますが本体質量は2.2kgと軽量だったりします。

これ以後スティック型のコードレスがどんどんと出てくるようになりました。

再びキャニスター式コードレス登場

2013年にはシャープからキャニスター式のコードレス掃除機EC-DX100が発売されています。同年の夏にはパナソニックが追随してMC-HS500Gなど3機種を冬にはさらに1機種を発売しました。

ただ、これもあまり売れ行きが良くなかったのか何か問題があったのか・・・その後3年ほど新型が発売されることはありませんでした。

他のメーカーはどうなってるの?

シャープ FREED

(写真は後継機種のEC-SX210)

そんなこんなでダイソンが火付け役となったコードレスクリーナー時代ですが、他のメーカーはというとシャープが2014年にFREEDシリーズを発売。この掃除機派バッテリーを取り外して充電できるので複数個バッテリーを持てば交互に使えると言うシャープらしい画期的なものでした。

東芝 トルネオヴイコードレス

同じ2014年に東芝が発売したTORNEO V cordless(トルネオ ヴイ コードレス) VC-CL100は珍しいショルダータイプとしても使える掃除機でした。

1台でスティック、ハンディ、ショルダーと使えますが、標準重量は2.3kg現在の東芝の製品とくらべるとやや重め。それでも発売時は軽いことをウリとしていたようです。

三菱電機 iNSTICK

三菱は2015年にiNSTICK HC-VXE20Pを投入。

掃除機はその外観から生活観が出るのが収納時のおしゃれな外観と、空気清浄機機能を搭載している点が話題になりました。

パナソニック iT

パナソニックは2011年にMC-BJX3というスティック型のコードレス掃除機を発売したり、2014年の年末にもMC-BU100Jという機種を発表したりしていますが、一躍ブレイクしたのは2016年に登場したiT(イット)でしょう。

本体をくるっと回転させることでI字型とT字型に形態を切り替え場所に応じた掃除ができることが話題となりました。

2016年マキタのコードレス掃除機がブレイク!

2016年には電動工具メーカーのマキタから大ヒットとなる商品が登場します。その名はCL107FDSHW。

有名メーカーの掃除機は高価格帯のものが多い中、この商品はバッテリーや充電器もセット一万円台半ばという価格、そして軽量で充電も約22分と圧倒的に速いこと、サイクロン式が主流な中で紙パック式を採用し、お手入れの手間が少ないことなどがヒットの要因と思われます。

吸引力が弱い感は否めませんがフローリングの掃除には十分で、現代のお掃除事情にもマッチしたのかもしれません。

CL107FDSHWのレビュー記事はこちら

シャープのラクティブエアが起こした軽さ革命?

写真は後継機種のEC-AR2SX

同じ2016年にはシャープからRACTIVE Airシリーズが登場しました。

本体は1.1kg。パイプとヘッドを合わせても約1.5kgと圧倒的軽さを実現させ、高いところでも手軽に掃除ができると話題になりました。

このラクティブエアの登場は掃除機の軽量化競争に拍車をかけることに・・・?

2017年コードレスキャニスター復調の兆し?

2017年、東芝から1台のコードレスキャニスター掃除機が登場します。

その名はVC-NXS1。コードレスを活かした軽快な動きと上下が反転しても掃除が続けれられる独自の設計、そして本体とは別に充電台の部分にダストステーションが設けられるなど画期的な機能が目白押しでした。

同時期にシャープからもラクティブエアのキャニスター型が登場。

バッテリーが取り外し可能な上にEC-DX100以外の従来の掃除機のバッテリーと共通で使い回しが可能というバッテリーの使いやすさを考えたモデルでした。

また、紙パック式とサイクロン式の2種類が用意されているのも嬉しいポイントでした。

これらの機種は後継機種が発売されているのでコードレスキャニスター掃除機の定着となるか・・・今後が注目されます。

2018年ダイソンの運転時間が1時間に!

2018年に発売されたダイソンV10では運転時間が最大60分とついに1時間に達しました(モーターヘッドを使わない状態でだけど)。

重量は従来モデルよりも重くなっているのですが、吸引力、運転時間、静音性はアップ。軽量をウリとする国内メーカーのモデルとは一線を画している感じです。

そして2019年のV11では掃除機に液晶が搭載されてバッテリーの残量チェックが細かくできるようになりました。

ダイソンV10のレビュー記事はこちら

ダイソンV11のレビュー記事はこちら

まとめ

そんなわけでコードレス掃除機の歴史について様々な機種を取り上げながら書いてみました。

キャニスター型でコードレスを発売したけどなかなか普及しなかった時代があったり・・・エルゴラピードのコードレスはけっこう昔からあったり・・・ダイソンの登場から一気にコードレススティッククリーナーが増えたり・・・短い歴史の中にもいろいろと思うことがありました。

また、国内メーカーは軽量をウリにしているのに対してダイソンは重量は増えても吸引力と静音性重視で新モデルを開発していたりといった対比も面白いところですね。

これから先もコードレス掃除機の性能がどんどんアップしていくのかどうか楽しみです。

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