コードレス掃除機にも紙パックとサイクロンがあるよ!製造しているメーカーは?違いはどんなところ?
サイクロン式掃除機のほうが圧倒的に多いコードレス掃除機ですが、中には紙パック式を採用しているメーカーもあります(ダストパックと表記しているところもありますが、ここではひとまとめにして紙パック式という扱いで話を進めていきます)。
サイクロン式コードレスを発売しているメーカー | 紙パック式コードレスを発売しているメーカー |
ダイソン 日立 シャープ 東芝 三菱電機 パナソニック エレクトロラックス 中華メーカー etc | アイリスオーヤマ パナソニック マキタ ツインバード シャープ(キャニスター型コードレス) |
サイクロン式は大手メーカーをはじめ様々なメーカーが製品を発売しています。
一方で紙パック式はアイリスオーヤマ、そしてパナソニックとマキタ、ツインバードなどです。全てのメーカーは書き切れていませんが、サイクロン式のほうが選択肢は多いでしょうね。
細かいことを書くとシャープはキャニスター型のコードレス掃除機で紙パック式を採用しているものがあったり、マキタは逆にキャニスター型のコードレス掃除機でサイクロン式のものがあったり、パナソニックのiT(イット)シリーズは紙パック式とサイクロン式が両方あったりとメーカーによって完全に分類することはできないのですが、だいたいこんな感じです。
紙パックとサイクロンって何が違うの?
とまあそれぞれを発売しているメーカーに違いがあるわけですが、紙パックとサイクロンでは何が違うのでしょうか・・・
「サイクロン式のほうが新しく出てきた技術だからすごいんでしょ?」と思っている人もいるかもしれませんが、それぞれに良さがありますしデメリットもありますので世間で言われていることなどについて1つ1つ考えてみたいと思います。
サイクロンは吸引力が強い?
はじめに結論から言うとサイクロンだからと言って吸引が強いというわけではありません。吸引力は個々の掃除機のモーターやヘッドなどの要素によって決まるもので、単純にサイクロン式だから紙パックよりも優れているというものではないのです。
ただし吸引力の低下の仕方については違いがあります。
紙パック式は紙パックにゴミが溜まるにつれて次第に吸引力が落ちていきます。ゴミが溜まるので当然ですね。サイクロン式は紙パックはありませんがダストボックス内のメッシュ部分やフィルターにゴミが詰まることで吸引力が落ちていきます。
紙パックは交換するまで吸引力が戻りませんが、サイクロンはこまめにお手入れすることで吸引力が戻るのでメリットと言えばメリットですが、お手入れがめんどくささはありますね。
吸引力が低下する速度については、紙パックのほうが集じん容量が大きいのでゆるやかに低下していくと言われていますが、コードレス掃除機の場合は紙パックとサイクロンとでそれほど集じん容量に差が無いので、低下速度もそれほど変わらないかもしれません。
お手入れとランニングコストについて
お手入れはやはり紙パック式のほうが断然楽です。紙パックを取り外して捨てるだけなので簡単です。ただし紙パックの接続部分から細かなゴミが漏れることもあるのでゴミ捨ての際は十分注意して行いたいものです。紙パックをセットするためのパーツも無くさないよう注意したいところ。
一方のサイクロン式ですが、メッシュ部分に詰まったゴミやダストボックスに付着したゴミを落とさないといけないのでけっこう面倒です。お手入れブラシが付属する物もありますが、付属しないものはお手入れ用のブラシも用意しなくてはなりません(ブラシ付きノズルなんかでお手入れしたりすることもありますが)。
サイクロン部は水洗いできるものも多いですが、乾燥させる手間があり、乾燥させている間は掃除機を使うことができません。特にフィルターは24時間以上乾燥するよう書かれているものが多く、時間が掛かります。
ランニングコストに関しては紙パックを購入する必要が無い分サイクロン式のほうが優れているでしょう。
サイクロンはゴミを分離するから排気がキレイ?
一部にはサイクロンは遠心力でゴミを分離するから排気がキレイだという声があるようです。
これはサイクロンだからキレイというわけではありません。確かにゴミを分離できますが、それは紙パックも方式は違えど当然分離するわけで・・・どちらも吸い込んだ直後は空気がゴミに触れた状態ですし、どちらが排気がキレイだということは無いと思います。
フィルターの性能のや作りのほうが重要
排気に影響してくるのはフィルターの部分です。HEPAフィルターなど空気清浄機にも使われるような高性能なフィルターが使われていれば排気はキレイになりますし、逆にスポンジのようなフィルターだけなら排気はあまりキレイにならないでしょう。
また、本体の作りが甘いとボディの繋ぎ目などから空気が漏れてしまいます。排気のキレイさにこだわるなら中華製の安い掃除機などは避けるべきでしょう。
騒音は違うの?
騒音については一部で紙パック式のほうが静かだという声があったようです。しかし、個々の掃除機による違いのほうが圧倒的に大きいです。
サイクロン式のものでも静かな物がありますし、紙パック式でもうるさいといえばうるさいです。
掃除機は
- 軽さ
- 吸引力
- 大きさ
といった部分の配分によって音の大きさが変わってくるとも言え、軽さやコンパクトさを重視しつつ吸引力もそれなりに保とうと思えば音はうるさくなりますし、ボディに余裕を持たせて軽量化もそれほど考えなければ比較的音の静かな掃除機になります。
騒音はサイクロン式、紙パック式云々ではなく、その掃除機の設計思想によるものだと考えたほうがいいでしょう。
価格はどっちが高い?
価格についてはピンキリですが、サイクロン式のほうが価格の幅が広いです。1万円を切る物から10万円するものまで製品は様々です(ダイソンのサイクロン掃除機が付属品豊富で機能が充実しているのが上限を上げているとも言えますが・・・)。一方で紙パック式は高い物でも5~6万円程度で選択肢も狭いように思います。
これはサイクロン式のほうが高価ということではなく、コードレス掃除機の市場はサイクロンのほうが多いので、メーカーもサイクロン掃除機の方に力を入れているのではないかと思います。
どっちを選んだらいいの?
一言で言えばズボラな人は紙パック、几帳面な人はサイクロンといったところでしょうか。
あとは市場規模からするにサイクロン式のほうが選択肢が広く、付属品が充実していたり機能が充実しているものが登場しやすいので、新技術を使ってみたいという人はサイクロン式のほうがいいかもしれません。
片方が全てが全て優れているというわけではないので特性を見極めて選ぶことが大切です。