掃除機の選び方スペックのや各機能の見方 ここをチェックしよう!
掃除機を選ぶといってもいろんな要素があってなかなか難しいところですよね。そこで掃除機を選ぶ際の気になるいろんな項目についてまとめてみました。
掃除機の形状にはどんなものがあるか
ひとくちに掃除機といってもその形状にはいろんなものがあります。それぞれの形状についてメリット、デメリットを交えて紹介していきます。
キャニスター型
一番よく見かけるタイプですね。車輪が付いているタイプです。家庭でメインの掃除機として使えるタイプですね。
パワーがありメインとしては使えるのですが、大きい、重いといったデメリットがあります。電気を供給できないところの場合は他の掃除機が必要となってきます。
スティック型
こうした縦型タイプの掃除機です。
ヘッドとゴミ集積の部分が一体になっているのでスリムで収納場所を取りません。
ただ、キャニスター型にくらべて少しパワーが弱めなのと、ヘッドが一体になっているがゆえに掃除の際に重いというデメリットがあります。
ハンディ型
片手で持ち運べるような小型の掃除機です。コードレスで使用できるものが多く、狭い場所やちょっとした場所を掃除するのに適しています。手軽さがウリですが、広い場所やパワーが必要な際には不向きです。
コード有りとコードレスの違いについて
掃除機には電源コードが付いているものとコードレスのものがありますが、これにもそれぞれメリットとデメリットがあります。
コードの付いているものは電源を供給しながら動きますのでパワフルさがあります。パワーが欲しい、ガンガンゴミを集めたいならこちらが良いでしょう。ただ、電源コンセントが無い場所では使用できないというデメリットがあります。
逆にコードレスのは電源を気にせず自由に使える点がウリです。狭い場所や、電源コードが届かない場所の掃除や、ちょっと一部分だけ掃除したいなんて時にうってつけです。
ただし充電式なので充電時間が必要なのと、パワーの面で劣るというのがデメリットです。
ヘッドやノズルの種類
モーターヘッド型
ヘッドの部分をモーターで回転させてゴミを集めるタイプです。モーターで強制的にブラシを回転させるのでしっかりとゴミやほこりをかき出すことができます。モーターがあるので若干重くなっていますが、各メーカーで重く感じさせない工夫をしているようです。
各メーカーの上位モデルはこの方式を採用しているものが多くなっているようです。
また、モーターを搭載しているヘッドでも、自動的にぐいぐい進んでくれる自走式とそうでないものがあります。
重いのがいやだという人は自走式ブラシというタイプを探してみましょう。力を入れなくてもブラシが進んでくれるので楽ちんです。
エアタービンヘッド型
吸込む空気の力でヘッドの部分を回転させる構造です。空気の力で回転させるのでモーターヘッドにくらべてそのパワーは弱くなっています。モーターを搭載していないのでその分コストは安くなるようで、低価格帯の掃除機はこちらの方式が多いようです。
付属のアタッチメントなど
付属で隙間ノズルなどが付いているのを見たことがある人は多いと思いますが、最近はメーカーの工夫によって布団用ブラシ、ロングノズルなどいろんなアタッチメントが付いてきたり、足で踏むとノズルに変化する機能が搭載されていたりと便利な機能や付属品が登場しています。
購入の際にはこうしたところもチェックしてみると良いかもしれません。
吸込仕事率とダストピックアップ率
吸込仕事率
掃除機の性能のひとつとして吸込仕事率というものがあります。よく「~W」などと表示されているあれです。
これは日本電気工業会企画は定める規格となっています。
この数値の算出方法なのですが
1・ホースと延長管を取り付けて(ヘッドは付けないようです)その先端部分に測定機を取り付けて風量と真空度を測定。
2・定められた係数を風量と真空度に掛ける
式は 吸込仕事率=0.01666×風量(立方m/min)×真空度(Pa)
といった方法です。
これで掃除機の能力を判断できるのか
何の予備知識も無しにこの数値を見ると、「数値の大きいほうがいっぱいゴミを吸込めるんだ」なんてそのまま鵜呑みにしてしまいそうですが、算出方法が
- ヘッドをつけずに測定している
- 空気を吸込んでいるだけでゴミを吸込んでいるわけではない
- 集塵フィルターの目詰まりなどが発生しない状況で測定している
といった状況下で行われているために実際に掃除機を使った際の吸引力とはかけ離れてきます。
有る程度パワーの目安にはなりますが、完全に鵜呑みにはできない数値なわけです。
吸込む能力を表すダストピックアップ率
近年ではこの吸込仕事率にかわってダストピックアップ率というものが登場してきています。
このダストピックアップ率なんですが、床に決まった量の砂などのゴミを撒いて、一定の条件のもとどれだけのゴミを吸引できたかをパーセントで表すものです。
ただしこちらは、欧米でよく使われる数値で、欧米の家庭を意識した試験です。日本では土足で家の中に上がることはありませんから砂がよく家の中に入る欧米とは単純に比較できません。
中華製掃除機に良く見られるPa
また最近では中国製掃除機の吸引力の目安として真空度(Pa)がよく使われています。これまでの流れから分かるとおりこの数値に関しても絶対的なものではありません。
ただ、9000Paと17000Paの掃除機を使ったことがあるのですが吸引力は明らかに17000Paのものが上でした。5000Pa以上違うものはさすがに吸引力の違いを感じることができそうです。
というわけでどの数値も実際の使用条件を再現して測定した数値では無いので完璧にその掃除機の吸引力を示すものではありません。
吸引力は単純に真空度だけでなくヘッドの性能も関係してくるのであくまでも参考程度に留めておくのが無難です。。
掃除機の騒音について
掃除機のチェック項目のひとつとして挙がるのが騒音値ですよね。あまりにも大きな音だと掃除をする気が失せてしまいますし。
そうでなくても掃除機はもともと大きな音が出ますのでマンションなどの場合はまわりの部屋への騒音に気を使わなくてはなりません。
購入の際にはdBで表される騒音値についてチェックしておきましょう。
掃除機の騒音について サイクロン掃除機はうるさいのか
人によっては紙パック掃除機とサイクロン掃除機だとサイクロン式のほうがうるさいという人がいます。そこで日立、東芝、シャープ、三菱、パナソニックの各メーカーのカタログスペックを見てみました。
それによるとサイクロン掃除機は約48db~65db
紙パック掃除機は約50db~68db
でした。むしろサイクロン掃除機のほうが静かなモデルが多いですね。技術が進んでサイクロン掃除機のほうが静かになってきているようです。
ちなみにサイクロン掃除機の一番静かな物が日立の約48dB~52dB
紙パック式が日立の50dB~56dBでした。
日立の掃除機が全体的に静かな傾向があるようです。
ちなみに海外メーカーで静かだと評判なのはエレクトロラックスです。エルゴスリー オート 人気のようですね。
参考 騒音の目安
120dB 飛行機のエンジンのすぐ近く
110dB ロックコンサート
100dB 電車通行時のガード下
90dB ステレオ、騒がしい工場内
80dB 交通量の多い道路、電話が聞こえない
70dB 騒々しい事務所、電話のベル音
60dB 静かな街頭
50dB 静かな事務所
40dB 図書館、昼間の静かな住宅地
30dB 夜の静かな住宅地
20dB 木々の葉が触れ合う音
掃除機の重量
掃除機を買う際に吸引力が気になるところだと思いますが、他のチェック項目として重量があります。
普段のお掃除では掃除機で各部屋を掃除していくわけですから、当然掃除機本体を持って運ぶことになります。そのときに掃除機本体が重いとこれが意外と苦痛になってきたりするわけです。1度や2度ならいいですが、掃除は定期的に行う物ですから重さも考慮した掃除機選びをしたいところですね。
掃除機の重量の変遷
ここで最近の傾向について考えてみたいと思います。
掃除機の重量は吸引力や静音性向上のために2006~2007年ごろまでだんだんと重くなっていましたこれが2010年ぐらいまで続いてさらに重くなっていきました当時のモデルは本体重量が6kgに達した物もあるようです。
しかし2012年に転機が訪れます、パナソニックのプチサイクロンがヒットしたことによって一気に掃除機軽量化の流れが起こります。モーターの軽量化やカーボンの採用で掃除機の重量はどんどん軽くなり現在では本体重量3kg台のものが主流となっています。
中には2kg台のものも。
普段の持ち運びを楽に行うなら本体3kg台以下の掃除機を選んでみると良いでしょう。
掃除機の集塵容量について
紙パック掃除機とサイクロン掃除機について容量の違いがあってゴミ捨て回数が違うといったことは紙パック掃除機とサイクロン掃除機の比較でお話しましたが、実際にどのくらいの容量が違うのでしょうか。
日立の掃除機のカタログをもとに調べてみました。
サイクロン掃除機の集塵容量
カタログスペックを見てみると
- CV-SY7000が容量0.4L
- CV-SY500が容量0.25L
- CV-SY20が容量0.25L
となっています。意外と容量に差がありますがやはり上位モデルは集塵容量が多いようですね。
紙パック掃除機の集塵容量
紙パック掃除機のほうはどうでしょうか
- CV-PY300は1.7L
- CV-PY9は1.5L
となっています。紙パック式の掃除機はやはり集塵容量の面で圧倒的に優れていますね。
どちらの方式の掃除機を選ぶか
サイクロン式の掃除機と紙パック式の掃除機を比べてみると容量は3倍強~7倍弱と大きな違いがありますね。ゴミ捨ての手間の面では紙パック掃除機がリードしているようです。
また、サイクロン式、紙パック式でもそれぞれ容量に微妙な違いがあります。
紙パックの容量をより活かすために集塵容量の大きな物を。サイクロン式の弱点であるゴミ捨て回数を補うために少しでも集塵容量の大きな物を。という選択肢もあるかもしれません。
排気のきれいさはどうやって判断する?
捕集率でホコリをどのくらい集めることができるのか判断できます。ただ、最近の掃除機はそのほとんどが捕集率99.9%以上なのでここからさらにホコリのサイズを判断します。
捕集率99.9%といっても判断の基準となるホコリの大きさがあり、カタログなどで捕集率の検証条件をよくチェックしてみると0.5μm(マイクロメートル)や0.3μmといったホコリの大きさの条件がわかります。
このうち0.3μmを基準にしている掃除機のほうが捕集力の高さが期待できるわけです。
現在のラインナップだと上位機種は0.3μm、中位から下位機種は0.5μmとなっているケースが多いようです。
排気のクリーン性の高い掃除機を買うなら捕集率の高さはもちろんのこと検証条件のホコリの大きさが0.3μmであるかどうかもチェックしておきましょう。
ただ、掃除機はごみが吸えればいいという人はそんなに気にしなくて大丈夫ですね。排気がきれいでも排気によるほこりの舞い上げや他の住環境にもよるので、最近のメーカーの傾向をみていると、そんなにきれいさを強調しなくても・・・とは思うのですが。
まとめ
以上いろんな観点から掃除機について考えてみましたが、どんな状況にも対応できる掃除機と言うものはなかなかありません。
サイクロン式と紙パック式の特徴を見極めたり、キャニスター式とスティック式の特徴を見極めたり・・・また、自分の生活環境を振り返ってみたりして、状況に応じて掃除機を使い分けたいものです。